売上、仕入、水道光熱費、旅費交通費、接待交際費、地代家賃・・・
これらのお金の出入りをあらわす会計用語のことを総称して『勘定科目(かんじょうかもく)』といいます。
会計ソフトに経費などを入力する場合、その経費をどの勘定科目にするかを決める必要があります。
勘定科目に法律的なしばりはないが・・・
この『勘定科目』、特に法律でその名称や役割が決まっているわけではありません。
どこにどの経費を計上してもいいですし、なんなら勘定科目自体を独自に作ってしまってもOKです。
大事なことは、「一度自分で決めたルールを守り続けること」です。
例えば、文房具代は「消耗品費」にすると決めたなら、ずっとそのルールで会計ソフトに入力していく。
そうすることにより、
- 過年度データとの比較ができる
- 毎月のデータを比較することにより、異常値を発見することができる
ということが可能となります。
2の「異常値を発見」とは具体的にどういうことかというと、例えば、月ごとの水道光熱費を比べてみて、ある月が飛び抜けて数値が高かったとします。
その場合、その数値が高かった月の水道光熱費の詳細を調べてみると、
- 水道光熱費の中に本来消耗品費とすべき経費が混じっていた
- 水漏れトラブルがあったので水道料金が高かった
のような原因を発見することができたりします。
このように、同じ内容の経費を同じ勘定科目として処理していくことで、「他の経費が混じっていた」や「水漏れトラブルがあった」などの入力間違いやイレギュラーがあったことなどに気づきやすくなるという利点があります。
やはりポピュラーなものに合わせておいたほうが楽
さきほどは、「独自に勘定科目を作ってしまってもいい」と書きましたが、やはりよく使われているポピュラーなものを使ったほうが楽ではあります。
- 会計ソフトにデフォルトで設定済みの勘定科目の中で処理していく
- 業界の中でよく使われている勘定科目を使う
ことで、経理作業はよりマニュアル化しやすくなります。
また、銀行や税務署などの会社関係者以外の人への説明も楽になります。
フリーランス・個人事業主の場合
個人の確定申告(所得税)の場合ですと、「青色申告決算書」にすでに経費などの勘定科目が印字済みだったりします。
- 租税公課
- 水道光熱費
- 旅費交通費
- 通信費
- 広告宣伝費
- 接待交際費
- 損害保険料
- 修繕費
- 消耗品費
- 減価償却費
- 福利厚生費
- 給料賃金
- 外注工賃
- 利子割引料
- 地代家賃
- 貸倒金
- 雑費
ざっとこんな感じに勘定科目が印字されています。
空白部分も6個ほどあるので、そこに独自に作った勘定科目も設定できます。
しかし、それ以上の勘定科目をつくると少し問題となってくることもあります。
それは、その空白枠に入りきれないものを「雑費」としてしまうようなケースです。
「その他の経費」という意味合いの「雑費」という勘定科目が最後にありますが、ここの金額が大きくなりすぎるとあまりよろしくないのです。
ときには、税務調査を招いてしまうなんてことも。
(あくまで、「大きくなりすぎると」ですので、神経質になって「雑費を0にする」なんてことは考えなくて大丈夫です。)
まずは印字されている勘定科目を使うことを考えて、そこから漏れたものについてそれ以外の勘定科目を設定するようにしましょう。
【HMJのつぶやき】
次男(10ヶ月)、数歩ですが歩くようになりました。
歯も上下4本ずつくらい生えています。
今一番おそれていることは、食事の直後に食べたもの全部吐いてしまうこと。
せっかく食べさせたのに・・・という絶望感が半端ないです。
【昨日の1日1新】
MarsEdit4

税理士、東京。自由、DIY、シンプル。音楽と地下鉄。
独立・起業・スモールビジネス、ベッドルームから始めよう。
「ちゃんとする」で「いい感じ」を「もっといい感じ」にする税理士事務所をやっています。