事業用カードのポイントで購入した場合の経理処理。ポイントのプライベート利用についても

  • クレジットカードのポイント
  • Amazonポイント
  • 家電量販店のポイントカード

これらのポイントを使って消耗品などを買った場合、ポイントの分も経費にしていいのか?

結論は「NO」です。

(例外もあります)

Amazon point

※この記事は、投稿日時点での法律・状況等に基づき執筆しています。

ポイントを使って購入した場合の経理処理

クレジットカードのポイントやAmazonポイント、家電量販店のポイントを使って、会社の消耗品や備品を買った場合の経理処理をみていきましょう。

(個人事業主の場合も、同様の処理になります)

例えば、10万円のパソコンを

  • 現金8万円
  • ポイント2万円分

で購入したとします。

ポイントカードの経理 001

この場合、ポイント2万円分については、値引きを受けたと考えます。

したがって、パソコンを8万円で買ったのと同じことになります。

ポイントカードの経理 003

仕訳は、↓こうなります。

【値引き方式での経理処理】

(消耗品費)80,000(現金)80,000

 

※その他の方法

【総額で処理した場合】

(消耗品費)100,000(現金)80,000

(雑収入)20,000

 

これでも間違いではありません。

むしろ、簿記的には正しい処理と言えます。

ただ、費用と収入を相殺すると、消耗品費を8万円で処理したときと費用の金額は同じになるので、利益に対する影響はありません。

消費税は、ポイントを使って買った部分の2万円については、不課税になります。

 

10万円以上の高額なモノを購入する際は一応ご注意を

30万円以上のモノは減価償却の対象となります。

30万円未満であれば、減価償却は不要で、いっきに全額を経費で落とせます。

なので、30万円以上のモノで、ポイントを使うと30万円未満になるという場合は、要注意です。

上の総額の処理をしてしまうと、減価償却をしなければならず、何年間かにかけて経費で落としていくことになってしまいます。

利益があまり出ていないのであれば、総額の処理でも問題ありません。

しかし、利益が出ていて、節税ということを考えているのであれば、値引き方式での経理処理をしましょう。

合言葉は、30万円未満。全額いっきに経費になる『少額減価償却資産』【法人の節税】
通常は減価償却で数年にわたり経費に落としていく資産も、30万円未満のモノであれば、全額経費に落とすことができます。 ただし、青色申告であること、資本金1億円以下・従業員数1,000名以下であることが要件となります。 ↑おもちゃのまちバンダイ...

 

キャッシュバックを受けた場合の経理処理

事業用カードでキャッシュバックを受けた場合、その受けた金額は収入として計上する必要があります。

勘定科目としては、「雑収入」を使います。

仕訳は、↓こうなります。

(現金)10,000(雑収入)10,000

※消費税は不課税

 

事業用カードのポイントをプライベートで利用した場合

ポイントで買うと経費にならない・・・だったら、ポイントはプライベートで使っちゃえ!

そう思うのが人間の常ではありますが、問題になる場合もあります。

法人と個人事業主のケースにわけて、みていきましょう。

 

法人の場合

法人カードで貯めたポイントを個人で使った場合、その個人に対する給与や賞与になる可能性があります。

(法的にグレーゾーンな部分ではあります)

少額であれば、問題ないです。

しかし、一応、

  • 従業員がプライベートでポイントを使用したであれば給与
  • 社長や役員がプライベートでポイントを使用したであれば賞与

になる可能性があるということは、頭に入れておきましょう。

給与と賞与には当然所得税がかかってきます

また、この場合の賞与は、社長・役員に対する賞与ですから、法人税法上は経費にならないというダブルで痛いことになります

「節税」ではなく、「経費削減」と頭を切り替えて、会社のため事業のためにポイントを使いましょう

また、従業員がいる場合は、「社長は会社で貯めたポイントで旅行なんか行っちゃってズルい!」となりかねません。

従業員の士気を下げないためにも、ご利用は計画的に。

 

個人事業主の場合

個人事業主やフリーランスが事業用カードで貯めたポイントをプライベートで使った場合はどうなのか?

これについては、数千円、数万円程度の金額であれば、特に問題はないです。

 

逆に個人で貯めたポイントを事業用として使った場合

プライベート用カードのポイントを、事業で使った場合はどうか?

個人が立て替えて支払ったということと同じですので、全額経費でOKです。

普通の経費の立替精算と同じです。

証拠書類をそろえておくことが大事になってきますので、レシートや領収書など、きちんと保存しておきましょう。

 

まとめ

 

○事業用カードのポイント利用の経理(オススメの方法)

  • ポイント利用分は値引きと考える
  • よって、購入価格は実際に支払った金額とする

 

○ポイントのキャッシュバックは、「雑収入」とする

 

○事業用カードのポイントのプライベート利用

  • 法人:給与・賞与になる可能性あり
  • 個人事業主:特段問題なし

 


 

【サンプラザ前川くんのつぶやき】

昨日は、1日事務所。夜はセミナー&懇親会でした。

少し前に食卓を断舎離したのですが、結局また食卓を購入。

いずれの食卓もIKEAのものですが、今回のやつはしっくりハマりました。

人生初購入となるWindowsマシンを、Amazonプライムデーでポチり。

Apple信者であることには変わりませんが、欲しくなってしまい、つい。。。

 

【長男(7歳)のマイブーム】

EDM

 

【次男(1歳5ヶ月)のマイブーム】

踏切。「カンカン」と呼んでいます。

 

【1日1新】

中野区商工会館の会議室

TORIPANI